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シンデレラその後

童話「シンデレラ」は皆さんご存知のとおり
王子とめでたく結ばれたところで幕を閉じています。

実はそのお話には続きがあるのです。
今日はそれを聞かせて差し上げます。

 :

 王子とシンデレラは結婚することになりました。
 しかしその折、大臣が大変な事実を知ることになります。

 時をさかのぼる事、20数年……。
 王のもとに吉報が届きました。王子の誕生です。
 王子の誕生に国民は歓びの声をあげました。
 そこにはごく限られた人しか知らない事実がありました。
 王子は双子でした。妹と一緒に産声をあげたのです。
 しかし、その国では双子は不吉の前兆とされ、忌むべきものでした。
 わが国の未来を暗示し、国民を不安に陥れると考えた王は
 息子を跡継ぎとして残し、女の子を養子に出すことを決めました。
 王妃は強く反対しましたが、王や側近たちの意見に勝てず
 泣く泣く良家の貴族に預けることになってしまったのです。
 それぞれ別々の人生を送る王家の実子たち。

 そう、王子とシンデレラは実の兄妹だったのです。

 大臣はこれを知り、人知れずシンデレラを消すことを企てました。
 近親の結婚は許されるものではなかったのです。
 結婚式当日、盛大な式典が行われる予定でした。
 その準備の慌しさに紛れて、大臣は首尾よく
 シンデレラ1人を地下へと呼び出しました。
 そして、更に地下へと続く穴に突き落としたのです。
 突然の浮遊感と叩きつけられる衝撃……。

 新婦が姿を消し、城中が混乱しました。
 城の者全員で必死にシンデレラを探しましたが、
 結局誰も見つけることはできませんでした。

 シンデレラが目を覚ますと、そこは漆黒の闇の中でした。
 見上げると遥か上方に、小さく四角い光が漏れています。
 次第に慣れてきた目で辺りを見回し、愕然としました。
 人骨がうずたかく積もり、散乱していたのです。
 シンデレラは叫び声をあげました。
 その声も辺りの壁にこだまして消えてゆきます。

 そこは、罪人を投獄する地下回廊だったのです。
 決して這い上がることのできないものでした。
 罪人たちはそこで飢えに苦しみながら死んでいくのです。
 助けなど来るはずもありませんでした。

 :

それからシンデレラがどうなってしまったのか、
今となっては誰にもわかりません。
しかし、ある国の古城の地下からは今でも、
女性の咽び泣く哀しげな声が聞こえてくるそうです。

そんなことを考えました。

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